理学療法士になる前の実習は地獄なので、いかにして攻略するかのお話。
元理学療法士の鈴木です。
5月が終わりに差し掛かっており、そろそろ理学療法士の実習の季節だなぁと感慨深くなりました。
実習について、僕はあんまりいい思い出がなかったです。
また、理学療法士になってから、何人かの実習生を引き受けたことがあります。
その二つの経験から、
「理学療法士の実習のバイザーは、こういうことを求めているのか」
というのがわかるようになったので、今回、体験談を書いていきます。
その1、まず人としてしっかりしているかを見られている。
実習に行った時、「こいつは人としての常識があるかどうか」を結構見られています。
基本的な挨拶や見学時の態度はもちろん、休憩時の姿勢まで、実習中はがっつり見られています。
・休憩時間や、食事時間にうっかり気を抜いていたら怒られた
・帰り道の態度が見られていた
なんてことがあり、後々大変な思いをした人を見てきました。
家に帰るまでは気を張っていましょう。
特にわかりやすい態度として、
・あくびしている
・ぼーっとしている
・キョロキョロしている
という、真剣さに欠ける態度は、めちゃくちゃよくわかりますのでご注意を。
その2、実習生はできなくても当たり前。
現場に出ているバイザーの人のほうが圧倒的に知識も経験も上。実習生に正しさを求めている人は少ないと思います。(ただ、最低限の知識は必要ですが)
むしろ、実習生がどう考えて、どう結論を出すかを見ています。
患者さんを見学して、原因はAかBか?それでもなかったら?どうアプローチする?という思考の柔軟さが求められます。
もちろん、知識をつける意味で文献を読むことは重要です。それを踏まえて、自分なりの理論を組み立てて、結論を出せるようにしましょう。
その3、提出物は必ず出そう
実習中は提出物に追われることになります。
患者さんを見学したらレポートの繰り返しに。
下手すると、ここが一番大変かもしれませんが、一番信頼を勝ち取るチャンスでもあります。
提出物=熱意の見せどころで、きちんと行うと信頼にも繋がっていきます。
その4、他の実習生に流されないように気を付けよう。
実習先に、複数の実習生がいる場合、同じ辛さを分かち合う人として、すごく親近感がわきます。
仲良くなることも多いし、時には良い励まし相手になります。
ただ、実習生全員が、しっかりした人というわけでもなかったりします。
「明日、レポート出さなくてもいいよね」
「今日は遊んじゃおうか」
という甘い誘いには要注意です。
その4、最後は人間関係
バイザーも人間です。最後は人間関係をいかに構築するかが大事になります。
当たり前ですが、バイザーを慕ってくる人のほうが、バイザーも仲良くなりやすいです。
仲が悪くていいことは一つもありません。できるだけ仲良くしましょう。
ただし、バイザーも人間なので、性格の良し悪しは必ずあることをご注意ください。
最後に
実習の心構えですが、一番失敗しやすいのが「ここは所詮、3か月でおさらばできるから、やり過ごそう」と思うことです。
実習先=就職先で、「ここで何年もお世話になるんだ!!」という心構えで行くと、失敗が少ないと思います。
あとは忍耐力とコミュニケーション能力、そして、熱意。
それがあれば、知識が無かろうがなんとかなります。
実習さえ乗り越えてしまえば、理学療法士まであと一歩です。
頑張っても、やっぱり、辛いときはやってきます。
辛いときは、「ここまで来るのに何年も費やしてきたんだ」と思って乗り越えましょう。